開催概要

開催日
2024年9月8日(日)
開催時刻
14:00~15:30(90分)
会場
岐阜県美術館 多目的ホール、展示室2
対象展示
菅原道真公1125年 太宰府天満宮式年大祭記念「神戸智行-千年を描く-」
参加人数
20名

菅原道真公1125年 太宰府天満宮式年大祭記念「神戸智行-千年を描く-」を対象に担当学芸員より解説を聞きました。その後、掛け紙原画の鑑賞を行い、季節の表現について色や形のよさを感じ取りました。感じ取ったよさをもとに、四季を表す「和菓子」の制作(樹脂粘土)を行いました。

プログラムの流れ

○オリエンテーション

オリエンテーションでは、本日の活動内容と流れについて確認しました。アートアクションでは今日初めて会う方々と一緒に作品鑑賞を行います。安心して感じたことを交流することができるよう鑑賞時の約束を確認しました。今回のアートアクションは「神戸智行-千年を描く-」を鑑賞し、季節の表現のよさを感じた気持ちを大切に、樹脂粘土で和菓子の制作を行います。鑑賞に出発する前に、共に活動するグループのメンバーと自己紹介を行いました。好きな季節や好きな和菓子が話題となるグループもあり、笑みがこぼれていました。

○展示室で作品鑑賞

最初に担当学芸員より神戸智行さん自身と作品についての解説を聞きました。その後、和菓子店「鈴懸」の掛け紙原画を鑑賞し、グループのメンバーと感じ取ったよさを交流しました。
「今年の夏に金魚すくいをしたので、金魚の作品に惹かれました。」
「≪赤い実≫の作品が好き。葉っぱのつんとした形や色の移り変わりが綺麗。」
と、自分自身の経験と重ね合わせたり、色や形に着目したりして表現のよさを感じました。

○和菓子と粘土について

今回の制作では樹脂粘土を使用しました。粘土の特徴や使用上の注意点について確認をしました。また、和菓子については「練り切り」「二十四節気」「七十二候」について紹介し、季節と和菓子のつながりについての理解を深めました。
制作の前には参考資料を実際に手に取り、イメージを膨らませる姿がありました。制作を進めながらグループの中で「わー!おいしそう!」や「甘すぎなくておいしそう。」「中がトロっとしている!」「薄皮の感じがいいね」などと、お互いに食べたときのことを想像して、笑顔があふれていました。実際に食べることはできないけれど、季節を感じる色、形から味や触感、食感まで思いをめぐらせながら制作を進めていきました。

○グループで交流

四季を味わう和菓子をどのような色と形で表現したのかをグループで交流をしました。色や形、イメージした味や触感についても紹介し、制作した和菓子についての理解が深くなりました。全体での交流は、和菓子に商品名を付け、グループの代表者が制作に込めた思いなどを話しました。

〇和菓子の紹介

〇撮影会

最後に全員の和菓子を並べて撮影会を行いました。全21作品の季節を表す色、形は様々です。今回のアートアクションを通して四季のある日本で生活することのすばらしさ、心の豊かさを改めて感じました。

参加者の声(アンケートから抜粋)

・作品からイメージして和菓子にすることがとても新鮮でした。娘やほかの参加者の方とコミュニケーションも取れてよかったです。
・とても楽しい時間でした。神戸さんの絵から季節を感じて、それを制作に生かすという流れがよかったです。2つ作りたかったけど、時間がなかったのが残念。おうちでつくってみます。
・作品を見て、季節を感じながら作品づくりを楽しむことができました。子供たちも楽しんで作品をつくることができました。
・想像をふくらませて作品づくりができました。季節を感じられて楽しかったです。時間が足りなくてなかなか2つ目までたどり着けませんでした。

スタッフの振り返り

・作品を見る時間がもう少し長くとれるとよかった。
・展示室内の一カ所に鑑賞者が集中してしまい、車いすの方などに迷惑をかけることになってしまった。鑑賞の在り方について十分に検討する必要があった。
・手が止まることなく制作し続ける姿があった。和菓子を作っているだけではなく、食べたことを想像しての交流もあり、楽しく表現している様子が印象的だった。