長原孝太郎(1864-1930)は、岐阜県垂井町に生まれ、明治から大正にかけて活躍した洋画家です。当時は日本人が油彩画を中心とした西洋の絵画技法を本格的に受け入れていく時代でした。黒田清輝ら洋画を牽引する画家に学んだ後、東京美術学校(現・東京藝術大学)教授として、熊谷守一など、多くの洋画家の育成にあたります。一方で、古物や動物標本の写生に携わったり、漫画雑誌《とばゑ》を刊行して社会風刺画を描くなど、多方面で活躍しました。
本展では、激動の時代を生きた長原孝太郎の画業を同時代の画家の作品と共に、ゆかりの地 垂井町で紹介します。