開催概要
- 開催日
- 2020年9月27日(日)
- 開催時刻
- 14:00~15:30(90分)
- 会場
- 岐阜県美術館 アトリエ
- 対象展示
- 「アーティスト・イン・ミュージアム AiM Vol.8 中路景暁」
- 対象作品
- 中路景暁《Roll Role》、《Sequences/Consequences》
中路景暁さん
「アーティスト・イン・ミュージアム AiM Vol.8 中路景暁」で活動を行なった中路景暁さんと企画した鑑賞プログラムを行いました。
ツアーの流れ
作品を鑑賞する
最初に作品《Roll Role》を鑑賞。
《Roll Role》はレーン型と階段型の2種類の装置に、一定の間隔で卓球ボールを自動的に排出して動きを発生させる作品です。
作品が動いている状態を鑑賞し、それぞれの装置の卓球ボールの動きを観察しました。
その後、4つのグループに分かれ、各グループで自己紹介しながら作品の感想を交流しました。
オリエンテーションの様子
作品鑑賞の様子
作品を鑑賞して感じたことをグループで交流
動きの観察
各グループで4つの体験を順番に行い、卓球ボールやものの動きを観察します。
いろいろな素材のものを使って、グループでアイデアを出しながら卓球ボールの面白い動きを見つけます。
《Roll Role》作品1(レーン型)
作品1は長いレーンの上を卓球ボールが転がっていく作品。
いろいろな素材のものを置いたり、卓球ボールの数を増やしたり、工夫しながらボールの面白い動きをつくりだすことを楽しみました。
《Roll Role》作品2(階段型)
作品2は転がってきた卓球ボールが4本の柱の上を弾む作品。
こちらもボールが弾む場所に置くものを変えたり、弾まないようにしたり、様々な工夫でボールの面白い動きをつくりだすことを楽しみました。
卓球ボールの動きを試す
テーブルや椅子、壁、階段などを使って、卓球ボールを転がしたり弾ませたりして動きを試し、作品1・2での活動につなげました。
《Sequences/Consequences》を鑑賞する
中路さんの映像作品をものの動きに着目しながら鑑賞。作品1・2での活動につなげました。
《Roll Role》作品1の活動をする参加者
卓球ボールの動きを試す参加者
動きを見つけるために用意したいろいろな素材のもの
《Roll Role》作品2の活動をする参加者
《Sequences/Consequences》を鑑賞する参加者
動きを見つけるために用意したいろいろな素材のもの
全体で交流する
作品1・2の活動で、各グループが見つけたボールの面白い動きを発表しました。
発表した動きを動画撮影し、後日、オンラインワークショップ「動きの観察」の専用Instagramアカウントで紹介しました。
https://www.instagram.com/ugokinokansatsu/?hl=ja
発表するグループの様子
中路さんへの質問タイム
最後は特別に、参加者から中路さんへ質問タイムをもうけました。
「同じボールを使っているのになぜ違う動きになるの?」「作品のアイデアはどこからうまれるの?」といった作品に関わる質問から、「アーティストになろうと思ったきかっけは?」という中路さんへの興味など、次々と質問があがりました。
1つ1つの質問に丁寧に答えてくださった中路さん、ありがとうございました!
質問する参加者
参加者の声
・「《Roll Role》作品1では、レーンを転がって落ちるのが普通の動きだけど、レーンから落ちずに止まる動きができないか工夫しました。」
・「《Roll Role》作品2は、4本の柱の上で弾む動きも面白いけれど、途中で落ちて、2本の柱の間で何度も弾む動きになるように考えました。」
・「卓球ボールの動きを試す活動は、階段を1段1段落ちていき、皿の上でピタッと止まるように工夫してみました。」
・「映像作品《Sequences/Consequences》を観ることで、どんなことをすると面白い動きになるかのいいヒントになりました。シンプルな仕組みなのにハッとさせるところや、(映像に出てくる)中路さんがあえて表情を出していないところが面白いと思いました。」
階段を使って卓球ボールの動きを試す様子
スタッフの振り返り
アーティストの中路さんと一緒に取り組んだアートツアー。
子どもはもちろん、大人の参加者も理屈抜きに楽しんでいる様子が見られ、中路さんの作品の魅力が伝わったのではないでしょうか。
「卓球ボールの動きを観察して面白い動きを見つける」というシンプルな内容ですが、普段卓球ボールに触れる機会がない参加者も多く、ボールの動きをじっくり観察して、どうしたら面白い動きになるか、みなさん試行錯誤していました。
展示室で作品を鑑賞するアートツアーとはまた違った、アーティストと触れ合える「アーティスト・イン・ミュージアム」ならではの鑑賞プログラムとなりました。