「神戸智行-千年を描く-」を対象にした鑑賞活動と、そこで生まれた感情をミニ屏風に表す体験

開催概要

開催日
2024年8月4日(日)
開催時刻
14:00~15:30(90分)
会場
岐阜県美術館 多目的ホール、展示室2
対象展示
菅原道真公1125年太宰府天満宮式年大祭記念 神戸智行-千年を描く-
対象作品
《芽吹く生命-春-》《輝く生命-夏-》《繋ぐ生命-秋-》《託した生命-冬》2016年
《一瞬の永遠》2011年
《千年後の未来》2023年
参加人数
12人
◯オリエンテーション

オリエンテーションでは、「神戸智行-千年を描く-×ナンローネ アートツアー『屏風に表す』」の活動内容を確認するとともに、活動のベースにしている日比野克彦アートコミュニケーション作品《Such Such Such》について説明しました。
本日アートツアーを行うグループ内で自己紹介をし合いました。

 

 

 

◯作品から感じたことなどを交流します

グループごとにコネクターボックスを持ってそれぞれの神戸智行氏の作品の前へと移動しました。
《輝く生命-夏-》の前にたった参加者からは、「眩しく感じた」といような言葉が漏れました。《一瞬の永遠》からは、「上から見たところ?」「反対になっているの?」など、《千年後の未来》からは、「水に映っているの?」「白い影は鯉?」などの感想が呟かれ、会話が生まれていきました。大きな画面全体からの印象、箔に重ねた和紙の風合いや引っ掻いた跡、動植物の繊細な描写など、参加者の感じたこと、気付いたことなどが盛んに交流されました。

 

◯感じたことを大切にコネクターを選びます

作品や交流を通して感じたことを「もの」に置き換えました。この「もの」のことをコネクターと呼んでいます。今回のコネクターは、様々な風合いに染めた和紙や金銀の色紙です。「『まぶしい』という印象が強く残ったので銀色の紙を」「春の印象が強く残ったので、淡い緑の和紙を」などと鑑賞時に感じた気持ちを大切に選んでいきました。

 

 

◯ミニ屏風に表します

作品を鑑賞してコネクターを選んだときの気持ちや、3つの作品の鑑賞を終えた後の気持ちを考え、屏風に表していきました。今回は、選んだコネクターの和紙と色鉛筆を使って表現しました。

 

 

 

◯作品についてグループで交流し発表します

「大きな時間の流れを感じて選んだ墨流しの和紙を用いて大木を表しました。」「生と死、二つの世界を感じ、金と銀で表してみました。」「青い月と照らされた樹木をイメージしました。」などミニ屏風に表現した思いをグループ内で交流した後、代表者が発表しました。

 

 


参加者の声 

・普段は意見や感想を互いに言い合う機会がないので、今日は楽しく参加できた。
・ゆっくりと話しながら鑑賞できたのでよかった。他の方の話を聞いて、気付いたこともたくさんあった。
・感じたことを表現する楽しさがあった。
・屏風に表現することが初めてだったので楽しかった。
・ミニ屏風づくりが楽しかった。もう少し時間が欲しかった。
・一緒に参加した方々とも楽しく過ごせた。スタッフの方々も皆親切でありがたかった。

スタッフの振り返り
・参加者の皆さんが、作品から感じたこと、気づいたこと、疑問に思ったことなどを声に出され、和やかな雰囲気の中で鑑賞いただけた。
・ご自分の太宰府天満宮の記憶と結びつけたり、作品のスケールの大きさを味わったりしながら鑑賞される姿が印象的であった。
・神戸智行氏の描写や技法に興味をもって観ていただけた。
・ミニ屏風に表す活動に熱心に取り組んだり、表現した内容について楽しく交流したりしていただけた。