クロスアート４「ビロンギング－新しい居場所と手にしたもの－」を鑑賞し、展覧会の魅力を味わうプログラムを実施しました。

○オリエンテーション

オリエンテーションで活動内容の流れや、展示室での約束について確認しました。
アートツアーでは初めて会う人たちと一緒に作品鑑賞をするので、お互いがリラックスして交流できるように自己紹介をしました。

〇作品を鑑賞する前の自分の気持ちを表す色を選ぶ

今回のナンヤローネ アートツアーのテーマは「自分の気持ちを例えたら、どんな色？」でした。
三角形の色紙の入った箱を各チームのテーブルに一つずつ用意しました。
「作品を鑑賞する前の自分の気持ちを表すとしたら、どんな色を選びますか？」とチームリーダの声かけからスタートしました。
作品を見る前のドキドキする感じ？それとも不安な気持ち？朝起きてから美術館に来るまでに感じたことなど、今の自分を表すとしたらどんな色になるだろう…それぞれの今の気持ちに近い一色を選びました。

〇展示室で作品鑑賞

鑑賞する前の気持ちを表す色を選んだあとに展示室へ出発しました。
今回鑑賞したのは企画展示 クロスアート４「ビロンギング−新しい居場所と手にしたもの−」のいくつかの作品です。
5人の岐阜出身の作家の作品をじっくり味わうためにツアーに参加した人同士で、作品について対話をしました。
「一つの作品の中にいくつかの世界が描かれているのではないかな？」
「帽子をかぶっていたり、おなかが膨らんだりすることがあるから、これは一度死んでまた生まれてきているところなのかな？」
「トンネルやテントの中にいるよう。」「太陽やこれから組もうとする手の形があるよ。」
「『I am』を自分にあてはめるとしたら？」「青い崩れかかった文字が自分のように思える。崩れていて取り戻せない今の自分の立ち位置みたい。」
「顔の作品がすごく気になる」
作品から感じられることを出し合い、共感しながら対話を楽しむことができました。

〇作品を鑑賞している途中の自分の気持ちを表す色を選ぶ

展示室でいくつかの作品鑑賞を終えると一度展示室の外へ出て、次の作品鑑賞の前に、今の自分はどんな気持ちなのかを色で表現しました。

〇作品を鑑賞した後の自分の気持ちを表す色を選ぶ

計5名の作家の作品をすべて見終えた後、自分はどんな気持ちなのかを色で表現しました。
鑑賞前の色、鑑賞中の色、鑑賞後の色、その色の移り変わりを楽しみながら対話をすることができました。

〇選んだ色を形にする

鑑賞する前の気持ち、鑑賞している間の気持ち、鑑賞した後の気持ちを表した三角形の色紙が手に入りました。
今回のスケッチは台紙に色紙を貼り、紐付きの三角錐を組み立てました。
自分の気持ちの変化がみえる装置として、持ち帰ることができ、いつでも確認できるスケッチになりました。

〇交流

チームでお互いの色の変化を見ながら、どのような気持ちの変化があったのかを交流しました。
そして、グループから代表が発表をしました。気持ちを形にしたスケッチを示しながら、自分の考えについて言葉にすることができました。

〇アンケートより

・子どもが参加しやすいイベントでよかった。
・いろいろな人とじっくり同じものを見て、感想を言い合うことは大人になるとなかなかないので楽しかった。

○スタッフのふりかえり

・初めて参加してくださる方も多く、自分の気持ちを色に置き換え・選ぶという行為は誰でも気軽に取り組める内容として提案することができたのではないかと感じた。

・様々な年齢の参加者の方が作品や自分の気持ちについて対話をし、笑顔で活動できていたのが印象的だった。