略年譜:1922年生まれ(本名・塚本廣)。1951年六代清水六兵衞養嗣子となる。1953年東京藝術大学工芸科鋳金部卒業。1968年「九兵衞」を名乗り、陶芸制作から離れ、アルミニウムを主な素材とする彫刻家として活動。1980年七代清水六兵衞を襲名し陶芸家としての制作発表にも力を入れる。2000年八代六兵衞に名跡を譲ってから九兵衞のみを名乗り、彫刻の制作発表に傾注する。2006年没、享年84歳。
主な受賞歴:1975年宇部市の現代日本彫刻展で毎日新聞社賞・東京国立近代美術館賞、1977年日本芸術大賞、1979年第一回ヘンリー・ムーア大賞展優秀賞、1980年神戸須磨離宮公園現代彫刻展大賞、1985年吉田五十八賞、1988年京都府文化賞功労賞、1990年京都市文化功労者、紫綬褒章、他多数受賞。
《CORRESPOND A》について:彫刻と空間の関係を考察してきた九兵衞は、晩年、新作展を開催した2002年に「CORRESPOND」シリーズを初めて発表し、和紙を貼り重ねた立方体を、クリスタルガラスやアルミニウムなどに組み合わせることで、複数の素材による空間構成を展開していった。