8回目となる「アーティスト・イン・ミュージアム」では、メディアアートを手掛ける中路景暁が滞在制作を行いました。

中路は約1か月間アトリエで制作を行い、レーン型と階段型の2種類の装置を作成。その装置に一定の間隔で卓球ボールを排出して動きを発生させる作品を制作しました。
中路は本作において、卓球ボールが工業製品として生産される過程やその性質から着想を得たといいます。一見どれも同じに見える卓球ボールですが、装置上をきれいに最後まで進むものもあれば、途中で横にそれたり、予想外の弾み方をしたり、その動きは毎回異なります。それらの動きの変化は、鑑賞者に深い観察を促します。
卓球ボールの動きにあわせて体を動かす子ども達や、動きを眺めながらゆったりと鑑賞の時間を過ごす方、また、作品の工学的な技術に興味をもつ方など、幅広い層がそれぞれの視点や経験から、中路の作品を楽しむ様子が見られました。
来場者が装置やアトリエ内の机や椅子を使って卓球ボールを動かし、中路がその様子を撮影する共同制作も行われ、関連プログラムとして開催したオンラインワークショップの活動にも繋がりました。

開催概要

開催日 公開制作 2020年9月8日(火)〜9月27日(日)
作品展示 2020年10月3日(土)〜10月25日(日)
開場時間 10:00〜18:00
会場 岐阜県美術館 アトリエ(旧 実習棟)
休館日 月曜日(祝日の場合はその翌平日)
観覧料 無料
主催 岐阜県美術館
協力 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]
後援 岐阜県教育委員会、岐阜市教育委員会

 

活動記録

公開制作

2020年9月8日(火)〜9月27日(日)

公開制作の様子

作品展示

2020年10月3日(土)〜10月25日(日)

《Roll Role》
2020年
アルミ、木材、樹脂、ダンボール、モーター

関連プログラム

中路景暁×ナンヤローネ アートツアー
開催日 2020年9月27日(日)
時間 14:00~15:30
会場 アトリエ

公開制作で中路が制作した装置を使い、卓球ボールの面白い動きをみつけるアートツアーを行いました。
詳しい内容は「アートツアーってこんな感じ」でご紹介しています。↓

AiM関連イベント「動きの観察」
開催日 2020年10月25日(日)
時間 ①10:30~11:30
②13:00~14:00
③14:00~15:00
会場  アトリエ、美術館ホール

*新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、一部内容を変更し開催。

中路の作品を参考に、いろいろなものを組み合わせて卓球ボールの動きを撮影するプログラムを行いました。
卓球ボールの面白い動き、不思議な動きを見つけて、ipadで動画撮影します。
中路から撮影のコツを聞きながら、試行錯誤して何度も撮影する参加者もいました。
最後は撮影した動画を参加者みんなで鑑賞する交流会を行いました。

オンラインワークショップ「動きの観察」
受付期間 2020年9月8日(火)~11月8日(日)

コロナ禍による情勢をふまえ、自宅でもできるオンラインワークショップを開催しました。
卓球ボールの動きを撮影した動画を当館Webサイトから投稿します。
投稿された動画は、当イベント専用Instagramアカウントで紹介しました。

投稿された作品紹介

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〜ながラーとの連携

〜ながラーのあの人・この人インタビュー vol.1<LINK・MEET丸>

当館アートコミュニケータ「〜ながラー」が、中路さんにインタビューを行いました。

アーティストについて

中路景暁/NAKAJI Hiroaki

1987年生まれ
2012年 千葉大学大学院工学研究科博士前期課程修了
2019年 情報科学芸術大学院大学[IAMAS] メディア表現研究科修了

装置が生み出す表現に焦点を当てた映像、パフォーマンス作品の制作を行う。
エンジニアとして勤めた後、情報科学芸術大学院大学[IAMAS]メディア表現研究科に入学、2019年修了。
主な展覧会に「超暴力展」(山下ビル、2019)、「見る、楽しむ、考える スポーツ研究所」(ICC、2019)など。
また、《Sequences/Consequences》(2019)が「Eテレ 2355」1 minute galleryにて放送された。

アーティスト・イン・ミュージアムに関するお問い合わせ

岐阜県美術館
〒500‐8368 岐阜市宇佐4‐1‐22
TEL:058-271-1313/FAX:058-271-1315