開館40周年記念「岐阜県美術館名品尽くし!第2部」の作品を鑑賞して《Such Such Such》を体験するプログラムを行いました。

開催概要

開催日:2022年12月18日(日)
時刻:14:00~15:30(受付 13:30~13:55)
会場:岐阜県美術館 多目的ホール、展示室1
対象展示:「岐阜県美術館名品尽くし!第2部」
対象作品:
ポール・セリュジエ《急流のそばの幻影 または妖精たちのランデヴー》1897年
山本芳翠《浦島》1893-95年頃
田淵安一《雷雨》1961年
参加人数:9名

ツアーの流れ

○ツアーの目的や内容を確認

多目的ホールでオリエンテーション。
日比野克彦館長のアートコミュニケーション作品《Such Such Such》の流れ等を確認し、ツアースタートです!

まずは自己紹介

ツアー中、一緒に交流してまわるグループメンバー同士で自己紹介をしました。ナンヤローネアートツアーは、作品を鑑賞することだけが目的ではなく、自分が感じた「感じ」を他の人と交流することで、自分の「感じ」を確かめたり、人の感じ方から見方や考え方を広げたりして、人と人とがつながることを目指します。
そのためにもお互いを知ることを大切にしています。

コネクターボックスをもって鑑賞スタート

人によって感じ方が違うことを楽しみます

通常はコネクターボックスをもって3つの作品を鑑賞していきますが、今回は鑑賞後に実際のコネクターを取るようにしました。グループメンバーで対話型鑑賞をしながら、じっくりと作品を味わいます。

自分の「感じ」に近いコネクターを選びます

鑑賞した作品と、作品から自分が感じたことを「結びつけるもの」が「コネクター」です。
今回は事前にコネクターを撮影した用紙を用意したため、その中から「せーのーで!」で選ぶグループもありました。他メンバーの選択と重複することがあまりなく、コネクター選びでも『感じ方のちがい』を楽しみました。
《雷雨》では、白と黒の色の違いから世界観を想像したり、わずかに見える黄色から雷を連想したりしました。

多目的ホールに戻ってきたら、自分が選んだ実際のコネクターをコネクターボックスに入れていきます。
これで、作品をみて感じたことを結び付けたコネクターが、箱の中に3つ集まりました。

○3つのコネクターをもとにスケッチします

続いて、3つのコネクターをみながら、作品をみたときの「感じ」を思い起こして、色鉛筆でスケッチをします。
コネクターのイメージが形になったり、作品の印象深いところが形になったり、3つのイメージをもとに新たな形や色を想像したり・・・。
正解のない自由な表現で、自分だけのスケッチを思い思いに描いていきました。

スケッチをもとに交流

グループごとに描いたスケッチをもとに交流した後は、一度席を立って全員のコネクターとスケッチをみてまわりました。同じ作品をみた他の人はどんな風に「感じた」のかな?
選んだコネクターもそこからイメージして新しく生まれたスケッチも、自分と全く違うことにたくさんの驚きがありました。

参加者の声(アンケートから抜粋)

・初対面の方々と一緒に作品を鑑賞できたことがよかったです。付き添いの方(グループリーダー)が誘導してくださったのでツアーが円滑に進みました。
・普段、絵を見ても感じたことを口にすることがなかったので、感じたことをよりはっきりさせることが面白かったです。
・絵画や作品について他の方の感想を聞ける機会がないので面白かったです。
・美術館に行く機会となってよかったです。家で描いているだけでは思いつかない体験ができてよかったです。
・誰が描いたのかとか絵についてのことを教えてもらえてよかったです。

スタッフの振り返り

・対話型鑑賞では、参加者みなさんの感性豊かな発言のやりとりで大変盛り上がった。
・今回は多目的ホールに戻ってきてからコネクターを取る形式での実施だった。用紙の中で選んでいたものが、実際には他の人が先に選んでいたケースがあったが、その場で別のコネクターを選ぶなど臨機応変に対応していただけてありがたかった。
・ツアーの前後に、岐阜県美術館の取組や今後のイベントスケジュールなどを伝える時間を設けた。繰り返し参加していただくためにも、効果的な広報のあり方を今後も工夫していきたい。