所蔵品展「新収蔵品お披露目展」を鑑賞して、

日比野克彦アートコミュニケーション作品《Such Such Such》

体験するプログラムを行いました。

開催概要

開催日時 2023年4月23日(日) 14:00~15:30(90分)
会  場 岐阜県美術館 多目的ホール、展示室2
対象展示 「新収蔵品お披露目展」
対象作品 鯉江良二《雨》 1993年
横山奈美《forever》 2022年
松井章《望郷》 制作年不詳
塔本シスコ《桜島》 1970-1988年
参加人数  11名

内容

○はじめに

日比野克彦アートコミュニケーション作品《Such Such Such》について説明をします。展示室での約束事についてもお伝えします。

○ツアー開始開始→展示室で作品鑑賞

各グループ最初の交流(自己紹介)後、コネクターボックスを持って展示室に向かいます。

対象作品の前に移動したら、作品を見ながら自分が感じたことについて交流します。
同じグループの人の「感じ」を聞けるのも、ナンヤローネ アートツアーの醍醐味です。

○自分の「感じ」に近いコネクターを選ぶ

作品鑑賞後、コネクター(※)が並べられたテーブルの前に移動します。
グループリーダーの案内後、作品鑑賞を通して自分が感じた「感じ」に近いものを1つ選び、自身のコネクターボックスに入れます。それぞれが選んだコネクターについて、その場でグループ交流しました。

※コネクターとは?
鑑賞した作品と、自分が感じたことをつなぐ役割をする物のこと。

○スケッチ

3作品の鑑賞を通してコネクターを3つ集めたら、再び多目的ホールへ。
集めたコネクターを見ながら、作品を見たときの「感じ」を色鉛筆を使ったスケッチで表現します。
今回のアートツアーでは、コネクターとして「色鉛筆」が登場し、各々自分の「感じ」に近い1本を選び、スケッチで使用する参加者もいました。

○グループ・全体交流

描いたスケッチをもとにグループ交流。
作品鑑賞を通して、それぞれが感じた多彩な「感じ」について話し合いました。
グループ交流の後は、参加者全員で全グループのコネクターとスケッチを見てまわりました。
ツアーの最後は、各グループの代表者がコネクターとスケッチを発表。
今回もいろんな「感じ」を見て、話して、そして聞くことができました。

参加者の声(アンケートから抜粋)

・たまたま通りかかったので参加しました。子ども(小1娘)も一緒だったのでどうなるか不安でしたが、娘も楽しかったようで、アートにふれる一歩としてはとても良い体験をさせていただきました。また来たいそうです。
・グループで絵画を観て、皆がそれぞれ感じることが違い、なかなかそれを共有することがないけれど、それが出来て楽しかったです。年齢も様々なグループだったので、それもよかったです。
・人の受け取り方、感じ方が様々で新しく気付くことが多くて刺激になりました。楽しかったです!

スタッフの振り返り

ナンヤローネ アートツアーで用いる日比野克彦アートコミュニケーション作品《Such Such Such》では、作品を見て抱いた気持ち(感じ)を、「言葉」ではなく「物」に置きかえます。
この「物」がコネクターであり、コネクターは参加者が抱いた「感じ」を代弁する役割を担います。
コネクターは、グループで交流する際のコミュニケーションツールにもなり、またスケッチの際は作品鑑賞時に抱いた「感じ」を思い出し、そして深めるきっかけにもなります。

画用紙に描かれたモノ・コトたちは、コネクターからあふれ出る参加者の「感じ」であり、「想い」であることを、今回のアートツアーでしみじみ感じました。