大垣市在住作家の染織家所氏を講師にお招きして組紐の体験活動を行いました。創作活動だけでなく、所氏の日々の活動や実践について講話をいただき、組紐を通した国際交流や日本文化のよさについて見識を深めました。

開催概要

開催日:2022年7月2日(土)
時刻:10:00~12:00(受付 9:45~) 13:00~15:00(受付12:45~)
会場:岐阜県美術館 多目的ホール
参加人数:42名(午前の部24名 午後の部18名)
参加費:1人800円 ※キーホルダーなどへの加工には料金が別途必要

 

活動の流れ

講師の紹介

染織家であり組紐作家でもある講師の所鳳弘先生は、教室や講座を開催しながら日本文化のよさを広める活動をしています。その活動は国内に留まらず海外にも及んでいます。美術館で開催しているこの組紐の講座は20年近く続いている人気の講座です。所先生、今年もよろしくお願いします!

 

 

組紐制作体験の開始!

参加者の皆さんは2名1組になって糸を組んでいきます。丸台を使って2色の糸玉8つを組み合わせていきます。染織家である所先生は糸の染色から自らの手で行っています。今回もこの講座のために糸を染色されたそうです。どの糸の色も大変美しいです。

最初は基本の組み方からスタート。所先生とアシスタントの方々が1組ずつ丁寧に手順を教えて回っていきます。自分の番になるまで先に制作を始めたペアの作業をじっくり観察。

 

最初は順番を考えて「1、2、1、2」と確認しながら進めていた参加者も、慣れてくるとスイスイと組んでいきます。中には小学校低学年のお子さんもいましたが、大人よりも早く要領をつかんで組んでいく姿がありました。
最初の組み方ができるようになったら少し難しい組み方にも挑戦!
糸玉の動かし方の違いで様々な模様の組紐ができていきます。さらに、丸台で平紐もできると教えていただきました。
今回の体験では糸玉を8つ使用しています。1台の丸台で最大32玉を使って組紐を作ることができるそうです。

丸台の中央にある組紐の先端に付いているおもりが上下に往復すると、約75cmの組紐ができあがります。そこで制作は終了。できた紐を切り離します。

その後、希望者にはキーホルダーやストラップへの加工もしていただきました。

講話:組紐をとおした国際交流について

所先生は、国内だけでなく海外でも染め物や組紐の体験講座を行っています。これまでに訪れたドイツやスイスなどの海外での活動の様子について写真をもとにお話しいただきました。

長年の活動の中で、幼い頃に体験者の1人だった方が数年後に現地のアシスタントを担うまでになったというお話もありました。また、正座ができない方のためにイスに座って制作できる足の長い丸台を作るなど、日本の伝統文化を海外でも取り組めるように工夫をして広めているというお話もありました。

 

 

参加者の声(アンケートより一部抜粋)

・糸がきれいでした。つややかな色も素敵でした。
・初めて組紐体験をさせてもらい、こんな風にやるんだ、日本の文化ってすごいと思いました。
・初めての体験でしたが時間を忘れるほど楽しく、また、出来上がりのその美しさに圧倒されました。
・初めての組紐でしたが楽しく制作出来てよい経験になりました。組紐の色が選べると良かったです。
・娘と一緒に組紐をつくっていくのがとても楽しかったです。糸が1本だけ飛び出てきたり長くしたりするところが難しかったですが、手を挙げると先生方が来てくださってサッと直していただけたので安心して取り組めました。長さが調整できるものにしたのでいろいろ工夫して使いたいです。
・組み方を変えたら難しくなったけど、紫と白の色の玉が小さくなって、最初の組み方だとちょっと大きかったところが違って面白かったです。
・今回にて3度目の参加となります。重ねるたびに組紐の奥深さに惹かれ、また、少ない時間の中で心落ち着く時を過ごすことができ、うれしく思います。
・先生の講話に感激しました。日本文化をもっと学びます。ありがとうございました。
・先生の海外での体験話が興味深かったです。組紐体験ができてよかったです。組紐の話も聞きたかったです。とてもよい体験ができました。また機会があったら参加したいです。

 

 

スタッフの振り返り

・参加者が大変意欲的で、楽しんで取り組んでいた。
・どの参加者も集中して黙々と取り組む姿が印象的だった。製作もスムーズに進んで、極端に時間を延長する方もなく終わってよかった。
・所先生の講話(トーク)がとても充実したものだった。イベントの内容として講話があることもチラシに掲載するなどして告知するとよいと思う。