【基礎ゼミ】第5回<会議が変われば社会が変わる>
【基礎ゼミ】第5回<会議が変われば社会が変わる>
実施日:2023年7月1日(土)10:30~15:00
会場:岐阜県美術館 アートコミュニケーターズルーム
講師:青木将幸さん(青木将幸ファシリテーター事務所 代表)
チームで活動を進めていくとき、ひとりひとりが主体的に関わる直接的な話し合いが重要です。ミーティングの理想的なスタイルや具体的な手法を実践的に学んでいきます。
Good Meeting
今回の基礎ゼミの講師は、家族会議から国際会議まで幅広い会議の場でファシリテーターとして活躍している青木将幸さんです。
「~ながラー」の活動では、企画を実施するまでにミーティングや対話が何度も繰り返されます。
良いミーティングをすると、新しいアイデアが生まれお互いの関係がより良いものになっていきます。
今回のゼミでは良い会議をするための練習を行っていきます。
ウォーミングアップ
まずは本題に入る前のウォーミングアップです。
「好物は何ですか?」この問いに対する答えを絵に描き、近くの人と絵を見せ合いながら交流をします。
最初の問いはみんなが答えられるようなハードルの低い質問で、好きなものについて話していると表情が明るくなり、リラックスした状態で次の議題にうつることができます。
次のお題、「印象に残っているアート体験」についての問いに対する答えを絵に描いて交流をします。
絵に描いて交流すると直感的で楽しい会議になります。
絵が得意でない人も、状況を伝えたり、これは何ですか?と声をかけられたりすることをきっかけに話が弾んでいきます。
ウォーミングアップで、全員が口を開いてエネルギーをもった状態で、自分も発言してもよいのだという雰囲気を作れることが良い会議を進める上で大切なことです。
ほぐれた状態で本題のミーティングを行うとアイデアが生まれやすくなります。
「~ながラー」からは、「オンライン会議ではウォーミングアップは必要か?」「全体の会議の中でどのような時間配分で進行するとよいのか?」などの質問が青木さんに投げかけられました。「~ながラー」が今後ミーティングを実践していく際の参考になりました。
お昼休憩の間に面白い議題、真面目な議題…どんなことでも良いので「ここにいるみんなと話し合ってみたいこと」を考えておく課題をもらい、午前中の基礎ゼミが終了しました。
「ここにいるみんなと話し合ってみたいこと」
良い問いは人を主体的に考えさせます。相手の話を聞きたくなるような問いから良いコミュニケーションが生まれるそうです。
午後からはグループに分かれて、青木さんが考案されたミーティング方法「MM法(みんなで持ち寄る)」を実践していきます。
1.A3の紙に問いをかく
2.ジャンケンで1番手を決める
3.持ち時間を決めて1番手から問いを発表してスタート(12分)
4.右隣の人は書記を務める
5.時間厳守で次の問いへ
このみんなで話し合う12分間は集中して問いに向き合います。短い時間で問いが変わって行くので、アイデアが次々生まれる会議の訓練になるそうです。
この「問い」を考える課題で「~ながラー」からは、「~ながラーとしてやってみたいことは?」「これまでの基礎ゼミを受講して何か変化はありましたか?」「皆さん普段何をしている?」「今まで出会った人の中で忘れられない人は?」「死ぬまでに訪れてみたい場所は?」など、アートコミュニケーターならではの問いから、相手のことをさらに深く知る問いまで、様々な問いが生まれました。
大きく笑い声の上がるグループや、相手の言葉を受け議論が白熱するグループもいて、会議は盛り上がりました。
ふりかえり
会議の後はふりかえりを行いました。
問いを出してみてどうだったか?やってみてどうだったか?次回やるならどんな問いを出すか、ふりかえりをしました。「問い」はより良い問いに磨いていくことができるそうです。今後「~ながラー」の活動を繰り返す中で、場が良くなり、アイデアが生まれやすい問いをみんなで考えていきたいです。
〜ながラーのふりかえり
・問いの力で場が変わる。問いに対する回答に対して、その背景をさらに深掘りすると、想像していたことと違っていたり、もっと深い思いがあったりと、答えた本人ですら気づいていなかったことや、忘れていたこと、また新たに感じた事など、会話が広がっていくのを感じました。
・「美術館界隈のものは、みんなが楽しめてるかどうか、が大事。ワクワク作りこまれているか、作り手のみんなが楽しめているか、が非常に大事だと思います。」というお話の中での一言が印象に残っています。私もワクワクする気持ちを原動力に、いろんな楽しい企画を考えたいなーと思いました。今回のゼミで、自分が持っていた『会議』に対するイメージが変わったと同時に、『楽しい会議』にもできるんだ!ということも学びました。
・コミュニケーションの誘い水が「問い」。問いかけの工夫でその場を導くことができるのだなと改めて認識させていただきました。良い問いかけができるように、問いを磨いて、場に合わせたバリエーションも持てるようになりたいなと思います。
スタッフノート
「~ながラー」として活動を進める上で、ミーティングをする機会はとても多くなります。「Good Meeting」は自分ごととして考えられる内容で、自分たちのこれからの活動に還元していこうとするパワーが「〜ながラー」から感じられるゼミになりました。
今回のゼミで学んだ良いミーティングを意識して、皆さんの話し合いの場が充実した時間になっていってほしいです。