開催概要

開催日
2022年8月7日(日)
開催時刻
14:00~15:30(90分)
会場
岐阜県美術館 多目的ホール、展示室2、ホール
対象展示
「IAMAS ARTIST FILE #08 福島諭 記譜、そして、呼吸する時間」
対象作品
遠藤龍+福島諭《並列画像》2021年-2022年
参加人数
10名

福島諭さんによるオンライン作品解説の後「IAMAS ARTIST FILE #08 福島諭 記譜、そして、呼吸する時間」展を鑑賞し、遠藤龍+福島諭《並列画像》の制作を体験するプログラムを行いました。

ツアーの流れ

○オリエンテーション

オリエンテーションでは本日の活動内容と流れを確認した後、講師紹介をしました。本日の講師はこのツアーの対象展示の作家である福島諭さんです。オンラインとはいえ作家本人から直接作品についてお話が聞けるのは、またとない機会です。

福島諭さんによるオンライン作品解説

いよいよ作品解説のスタートです。作品の内容だけでなく制作過程についても分かりやすくお話しいただきました。特に、後半のワークで実施する《並列画像》については、制作中の画像をもとに解説していただきました。

最後に参加者の方から「作品を人と共有しながらつくることについてどのように感じていますか。」と質問がありました。福島さんからは「共有して制作することで表現も多様に広がる」など、制作を共有してつくることのよさや面白さについて教えていただきました。

福島諭さんによるオンライン作品解説

展示室に移動し「IAMAS ARTIST FILE #08 福島諭 記譜、そして、呼吸する時間」展の作品の世界を味わいました。
PCによる画像処理を加えながらつくる作品や、見たこともない「設置音楽」の機材に興味津々。

解説の中で「どの場所でどのように聞こえるのか歩き回ってみるのもいいですよ」と話がありました。教えていただいたように参加者の皆さんも周りを歩きながら音を楽しんでいます。
また、一つの画像が処理を加えられて徐々に変化していく様子に見入っている参加者の姿もありました。

様々な方向から音を楽しんでいます

画像が変化する様子を見つめています

○「並列画像」制作体験ワークの開始です

《並列画像》は相手から送信されてきた画像から感じたことを画像で返信するやり取りをしながら制作された作品です。
最初に、各自持参したスマートフォンやタブレットを使ってホールやIAMAS展の展示室内で写真を撮影しました。参加者の皆さんは、いろいろなところにカメラを向けながら、どのような写真にしようかと試行錯誤しています。

次に、撮影した画像をそれぞれペアの相手に見せます。このとき、撮影した意図についてはまだ説明しません。それぞれ相手の撮影した画像から何を感じたのかを考えながら返信する画像の撮影に向かいます。

互いの写真を撮り終えたら、撮影した画像とその画像に対する返信画像を箱の中に設置します。どのように配置するのかもグループで考えながら進めます。

○作品をもとに交流しました

まずはグループごとに作成した「並列画像」について交流をしました。最初に撮影した画像からどんなことを感じたのかを話していきます。意図が分かって「なるほど!」という声も。

最後は、作品をスクリーンに映して全体交流をしました。「似て非なるもの」が対の作品もあれば「対象となるもの」を対にした作品もあるなど、写真から感じることやイメージするものが人によって異なることの面白さを実感することができました。

○参加者の作品(一部抜粋)

参加者の声(アンケートから抜粋)

・福島さんの話が聞け、作品がより楽しめました。グループに分かれた写真の企画もよかったです。(続けてみたい)ありがとうございました。
・「並列画像」は実際に授業で活用できるのでやってみたいと思いました。楽しかったです。ありがとうございました。
・小さな子供を連れての参加でしたがスタッフの方々がとてもよくしてくださり楽しく活動ができました。ありがとうございました。
・美術にうとい私も楽しく参加できました。小さなお子様がかわいかったです。
・子供向け、大人向けで分けてもよいのかもしれません。
・楽しかったです。また来たいです。
・表現や思った気持ちを伝えることができて楽しかったです。

スタッフの振り返り

・オンラインでも福島さんに参加していただけたのはよかった。作家の話を本人から直接聞ける、質問に直接答えていただけるというのは参加者にとって貴重な機会になったと思う。
・「並列画像」のワークは、見る人によって感じ方が違う面白さがあった。曲線の写真には別の曲線のものというように形や構図で組み合わせた人もいれば、天井写真に床の写真を組み合わせるなど、テーマ性の部分に面白さがあった。
・作品交流会では、大きなスクリーンに映して発表できたのがよかった。話をうなずきながら聞いている人の姿も見られた。