岐阜県美術館が改修工事で休館中、おでかけ型アートツアー「Such Such Suchキャラバン!」を開催しました。
今回は岐阜県博物館で博物展示を対象に開催。美術作品でないものを対象に《Such Such Such》を行う初の試みです。

開催概要

開催日:2019年6月23(日)
時間:14:00〜15:30(90分)
会場:岐阜県博物館(関市)
対象展示:メインホール イグアノドンの骨格標本
対象展示:自然展示 カンポ隕石
対象展示:人文展示 縄文土器

ツアーの流れ

グループを作って展示を見る

親子でのご参加が多い回でした。
通常のツアーと同じく、ガイダンス後にグループに分かれて出発!
見るのは「作者のいる美術作品」ではなく、地球や人類の有りようを物語る博物館の展示物ですが、自分がどう感じるかという目線で楽しんでみます。
イグアノドンの骨格標本でスケールの大きさを感じたり、隕石を持ち上げて重さや温度を確かめたり、縄文土器は「どれが好きか」をせーので指さしてみたり…。

コネクターを選ぶ

展示物を見て感じたことから、それぞれコネクターを選びます。
種類は全く違えど色が似通っている3つの展示物たち。そこで今回のコネクターは「カラフル」!質感もそれぞれ変えて、骨格標本では色紙、隕石ではふわふわな羊毛、縄文土器ではおこめねんどを用意しました。
感じたことと色とを結びつけて選んでいきます。

「感じたことの標本」をつくる

コネクターを選び終わったら、感じたことをアウトプットします。
今回は博物館でのプログラムなので、コネクターを使って「感じたことの標本」をつくります!色紙をねじってみたり、ねんどをごつごつと丸めてみたり、コネクターに手を加えて自分の「感じ」に近づけていきます。

標本で交流会

加工したコネクターをシャーレにいれたら、「感じたことの標本」の完成です。みんなの標本を囲んで交流します。どうしてその色?その形に変えたんだろう?見ていくだけでもお互いの標本の似ているところ、違うところを発見できます。

 

参加者の声

「あんなに大きなイグアノドンが今はどこにもいない、という切なさから青い紙を選んで、くしゃくしゃにしてみました」

「隕石の落下をイメージして、熱い感じから赤い羊毛を選びました」

「縄文土器は食べることがイメージされ、粘土を生地をこねた感じにしてみました」

展示物についての解説

最後に今回の展示物について岐阜県博物館学芸員の長屋さんから解説と資料をいただき、展示物への理解を深めました。「縄文土器に模様があるのは、料理が神様と行う神聖な行為だったからかも…」と長屋さん。標本は参加の記念に持ち帰っていただきました。

スタッフの振り返り

初めての博物館での開催でスタッフもドキドキでしたが、恐竜が生きていた頃や宇宙に思いを馳せたり、縄文土器を自分の好みで語ってみたりと、会話の弾む賑やかなイベントになりました。《Such Such Such》で楽しめるのは美術作品だけではないと感じました。参加いただいた皆さま、岐阜県博物館のスタッフの皆さま、ありがとうございました。