リニューアル後、第一弾となる「アーティスト・イン・ミュージアム」では、岐阜県ゆかりのアーティスト三輪祐子を招聘しました。
三輪はこれまで「ハジマリ、呼吸、循環」をテーマに、アクリル絵具による絵画や、針金、布、紙を用いた立体、言葉の表現など多彩な方法によって、繊細で心象的な作品を制作してきました。2009年からはアートユニットinohaを主宰し、作品制作の延長として、布やニットを素材とした身近な日用品の制作やデザインワークも行っています。
今回の公開制作では、日々アトリエを訪れる人々との対話から受け取った感覚を、作品として形にしていきました。「植物のようにありたい」という三輪の作品は、植物の種や芽をモチーフにしているそうです。
作品展示では、作品をアトリエ内にちりばめ、白を基調とした空間をつくり上げました。来場者は会場内を巡りながら、その一つひとつを見つけていくことで、それらが発するささやかな声に耳を傾け、自身を投影します。見る人の心に余白を生み出したいという三輪の考えを表出した空間となりました。

チラシ(PDF)

開催概要

開催日 公開制作 2020年2月4日(火)〜3月1日(日)
作品展示 2020年3月3日(火)〜3月22日(日)
開場時間 10:00〜18:00
会場 岐阜県美術館 アトリエ(旧 実習棟)
休館日 月曜日(祝日の場合はその翌平日)
観覧料 無料
主催 岐阜県美術館
協力 公益財団法人 岐阜県教育文化財団

 

活動記録

公開制作

2020年2月4日(火)〜3月1日(日)

 

実習棟からアトリエへとリニューアルされた空間の中で、
冬の白を響かせ余白からハジマル心の機微にそっと意識をチューニングする。

ひとすじの光と共にほころぶ蕾が澄みきった祝福を内包させながら、初めての地上へ届く春の兆しを空間に・・・

アトリエへ訪れる方の内からハジマリの予感を咲かせる。

三輪祐子

作品展示

2020年3月3日(火)〜3月22日(日)

《透明度の高いキッカケ》
2020年
アクリル絵具、針金、紙、布、植物、その他

関連プログラム

アーティスト・イン・ミュージアム×ナンヤローネSHOP

会期中、岐阜県美術館ナンヤローネSHOPにて、三輪祐子さんが主宰するinohaを紹介しました。
布やニットによる可愛らしい作品の数々は、見る人の心を和ませました。

余白から兆しを感じるワークショップ

*新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため中止

開催予定日 2020年3月5日(木)
時間 〔午前の部〕10:30〜11:30
〔午後の部〕14:00〜15:00
会場  岐阜県美術館 アトリエ
企画協力 自家焙煎珈琲 cafe旅人の木

三輪祐子と岐阜市の「自家焙煎珈琲 cafe旅人の木」との共同企画。
制作や作品の話を交えながら、三輪自作の木製プレートの上に一口サイズのお菓子を配置することで、アーティストの考えに触れ、視覚と味覚によって気軽にアートを体験できる内容を企画しました。
ワークショップで使用するお菓子とオリジナルブレンドコーヒーは、三輪監修のもと、cafe旅人の木と共同制作しました。何度も打合せと試作を重ね、三輪がイメージする見た目や味、食感に近づけていきました。

ナンヤローネワークショップ×tomoniつながる和綿プロジェクト

*新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため中止

開催予定日 2020年3月8日(日)
時間 10:30〜12:00/13:00〜15:00
会場  岐阜県美術館 アトリエ
協力 公益財団法人 岐阜県教育文化財団

公益財団法人 岐阜県教育文化財団 tomoniつながる和綿プロジェクトとの共同企画。
和綿の綿繰りやカーディングを体験し、その綿を使って綿花をモチーフにしたコサージュをつくるワークショップを企画しました。
公開制作期間中は、来場者が和綿の綿繰りとカーディングを体験できるスペースをアトリエの一角に設け、加工した和綿は作品の一部に使用しました。

アーティスト・イン・ミュージアムで《Such Such Such》

*新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため中止

開催予定日 2020年3月20日(金)、21日(土)、22日(日)
時間 10:00〜18:00
会場  岐阜県美術館 アトリエ

三輪祐子の作品を鑑賞し、アートコミュニケーション作品《Such Such Such》を体験するプログラムを企画しました。

アーティストについて

三輪祐子/MIWA Yuko

1966年 岐阜市生まれ
1986年 名古屋造形芸術短期大学 洋画科卒業
1987年 名古屋造形芸術短期大学 専攻科卒業

<主な個展>
「三輪祐子展」ギャラリー絵門(1993、1994、1996)
「yuko miwa」ギャラリークロッキー(1997~99)
「yuko miwa」サンゲツギャラリー(1998)
「-  bud  -」サンゲツギャラリー(2000)
「-  Air  -」MOA名古屋ギャラリー(2001)
「ココカラ」大和画廊(2009)
「呼吸」大和画廊(2011)
「ハジマリの温度」ギャラリーラウラ(2016)

<2人展>
「形と色の音感 三輪乙彦×三輪祐子」岐阜現代美術館(2014)
「兆し 三輪乙彦×三輪祐子」関市立篠田桃紅美術空間(2016)
「耳を澄ます 美術と人と呼吸 三輪乙彦・三輪祐子」関市立篠田桃紅美術空間(2019)

<主なグループ展>
・モダンアート協会出品(1990~)
「明日への展望展」横浜市民ギャラリー(1999)
「実験空間アーム」市民ギャラリー矢田(2002~06)
「女の仕事展」電気文化会館(2007)
「岐阜県美術展」委嘱出品(2007、2015)
「vibrato展」山脇ギャラリー(2008)
「妄想本屋へようこそ」ギャラリー小さい家(2015)
「美濃和紙を料理する」ギャラリー小さい家(2015)
「白い赤」GALLERY CAPTION(2018)

<主な受賞歴>
モダンアート中部作家展 中日賞受賞(1998、2001)
モダンアート中部作家展 奨励賞受賞(2006、2007)

<その他の活動>
2009年よりinoha主宰

inoha
暮らしの中の嬉しいキッカケを布、ニットを中心に製作。オーダーも承る。
inoha公式ウェブサイト(外部リンク)

アーティスト・イン・ミュージアムに関するお問い合わせ

岐阜県美術館
〒500‐8368 岐阜市宇佐4‐1‐22
TEL:058-271-1313/FAX:058-271-1315