大垣市在住作家の染織家所氏を講師にお招きして組紐づくりの体験を行いました。創作活動だけでなく、所先生の日々の取組や実践について講話をいただき、組紐を通した国際交流と日本文化のよさについて見識を深めました。

活動の流れ

開催概要

開催日:2023年7月2日(土)
時刻:10:00~12:00(受付 9:45~) 13:00~15:00(受付12:45~)
会場:岐阜県美術館 多目的ホール
参加人数:104名(午前の部55名 午後の部49名)
参加費:1人800円 ※キーホルダーなどへの加工には料金が別途必要

講師の紹介

染織家であり組紐作家でもある所鳳弘先生は、教室や講座を開催しながら日本文化のよさを広める活動をしています。その活動は国内に留まらず海外にも及び、この組紐ワークショップの直前もドイツやフランス、アメリカに渡航していたとのことです。
美術館で開催しているこの組紐の講座は20年近く続いている人気の講座です。今回も申込み多数で抽選となりました。
所先生、今年もよろしくお願いします!

 

組紐を作ってみよう!

2名1組で丸台を使い、2色の糸玉8つを組み合わせていきます。染織家である所先生は糸の染色も自らの手で行っています。どの糸の色も大変美しいです。
所先生と2名のアシスタントの方々が1組ずつ手順を教えて回っていきます。最初は動かす糸玉の順番を考えながら進めていた参加者も、しばらくするとスイスイと手を動かしていました。小さなお子さんから大人まで、みなさん夢中になって取り組んでいます。
丸台の中央にある組紐の先端に付いているおもりが上下に往復すると約75cmの組紐ができあがります。そこで製作は終了。できた紐を切り離します。
希望者にはキーホルダーやストラップへの加工をしていただきました。

講話:組紐をとおした国際交流について

所先生は、国内だけでなく海外でも染め物や組紐の体験講座を行っています。これまでに訪れた国での活動の様子について写真をもとにお話しいただきました。
組紐づくりを通して災害の被災地や避難民の子供たちと交流を行う様子もありました。様々な背景がある中でも写真の子供たちは皆笑顔で、組紐を通した交流の効果を実感することができました。

参加者の声

・一度体験してみたかったので参加できてよかったです。機会があれば習ってみたいと思うほどでした。

・かねてより一度やってみたいと思っていたので夢が叶いました。黙々と同じことの繰り返しですが、それが一つの作品になるので、とても興味深いです。もっとやってみたいと思いました。

・日々の生活の中でふと目にすることのある組紐が細い糸と糸で撚り合わされた芸術作品であることに感動しました。素敵な体験をさせていただき、ありがとうございました。

・伝統工芸に初めて触れました。良いもの、歴史のあるものが世界に受け入れられるすばらしい工芸を未来に残さなければならないし、そういう活動をされている先生はすごいと思います。

・ベルリンの話を息子と一緒に聞けて、楽しくいい時間を過ごしました。

・本格的な組紐体験を楽しめました。ヨーロッパの交流もこのような形でされているとは初めて知って興味深かったです。

・所先生の海外の話が聞けてよかったです。日本の文化を知れてよかったです。日本人に生まれ育ち、感謝です。

・貴重な体験もでき、先生の海外での活動を通じて伝えられたいこともうかがえて、とても有意義な時間でした。先人の知恵も感じられました。金具代も何らかの寄付となって海外の被災地に役立てていただければ何よりです。

スタッフの振り返り

・どの参加者の皆さんも集中して取り組んでいました。小さなお子さんも手順を覚えてスイスイと手を動かす様子がありました。

・集中して黙々と取り組み、製作も順調にできましたが、参加者数が多かったため金具取り付けのコーナーに行列ができていました。並ぶスペースも確保しスムーズな運営をめざしたいです。

・お子さん同士のペアの場所に明るい色の糸がついた丸台を設置するなどの配慮を可能な限りできるとよいのではと思いました。